カメムシの幼生がジニアの蕾に口吻を立てて吸汁している。しっかりと突き刺していますな。
【ガガブタ:Nymphoides indica】
ミツガシワ科( Menyanthaceae)の水生植物。葉はスイレンのようですが花は白く花弁の縁は白く短く糸状になっている。中心は黄色で台湾・中国名では ’金銀蓮花’ と呼ばれることもあるようだ。日曜日の台北市内の大安森林公園近くである花市では葉が一枚水に浮かべられており、ちょうど葉の裏から花茎が上がるため、蕾のついた葉が浮かべられた状態で販売されている。’印度莕菜’ の名前で表示されておりガガブタと思わず、ずっと何だろうと思っていたのですが3度目の時に花が咲いていてガガブタと気が付いた。日本では湖沼で見られる場所が減っているようですが、台湾ではどうなっているのでしょう。高雄の沼地ではかなり広がっていて遠目にも白い花が見事に咲いていました。
近くの公園でサルビア・ガラニチカが咲いていてミツバチが採蜜ををしている。よくよく見るとガラニチカの長い筒では花の先端からは潜れないが萼のところから口を挿している。萼に穴が開いているのはミツバチが空けたわけではなくクマバチが堅い口吻を刺して吸蜜した後なのです。そこをミツバチが止まり探って開いている穴に口吻を差し込んで吸蜜しているのだ。花の先端に最初から向かわずにすぐに萼の部分に停まりながら穴を探しているところからみると、かなり前からこの行動が学習されて仲間に伝わり、この花は脇から蜜が吸える!となったのだろうけど、さていつからこの行動が始まったのだろうか?行動と学習とその伝達がとても不思議である。
【ミズスギ:Lycopodiella cernua】
切り花で切葉として使われてもいる植物。シダ類だがよく見るシダの形ではなく杉のような葉をしている。胞子は成長点の先端に胞子を作る胞子嚢穂をつける。他の種は穂を上向きにつけるがミズスギは下に向いている。陽名山の明るい斜面側に見られました。調べてみると火山性の場所に見られるとあり、確かに硫黄の匂いのする側に自生していました。
【ミツバアケビ:Akebia trifoliata】
色々な低木が茂った場所をのぞいてみたらミツバアケビの実がなっていた。まだまだ若く緑色だが熟す秋には淡い紫色になることだろう。果樹として販売されている紫水晶という品種は実も大きく表皮は全体が紫色になる。熟して割れると食べごろ。白い果肉の中に黒い種子が見えるのだが、小さなお目目がこちらを見ているようにも見えてしまった・・・。でも、ほんのり甘い果肉を食べつつ黒い種子はスイカの種のようにぺぺっと出すのです。
【ドクウツギ:Coriaria japonica】
日本固有種のドクウツギ。葉がアベリアを大きくしたような葉で花は目立ちませんが雄花序と雌花序に分かれて咲く雌雄同株の低木。久々に見つけてちょっとうれしかった。実の色が綺麗で写真の赤い色から黒く見える暗赤紫色に熟す。ドクウツギのドクはまさしく毒。葉も有毒で、さらに実がもっと有毒。生えているところはやせ地で少しがれ地のような荒れているようなところを好むようだ。富士周辺は大丈夫であろうが自生している場所は激減している。普通の樹木が生えるところは苦手なようだ。絶対食べてはいけないそうだが私の知っている植物の先生は甘いのよ~と言っていた。もちろん飲み込んではいけないといっていましたが・・・。図鑑を見ても味覚のことが書いてあるということは誰かしら味見しているのですね・・・。絶対マネしてはいけないが・・・とても気になる・・・。
【プルネラ:Prunella vulgaris subsp. asiatica var. nanhutashanensis】
台湾名では高山夏枯草。台湾固有種で陽名山のバス停を降りて歩いていたらトレニア・コンカラーとともに咲いていた。学名はプルネラ・ヴルガリスで日本にもこの名称のvar. が自生している。名称はウツボグサ。夏枯草(カゴソウ)とも呼ばれ古くから漢方薬として使われている。日本の草原に見られるウツボグサの穂状花はもう少し大きく花色も濃いものが多い気がします。こちらの種は小さな写真ではわかりにくいのだが粗い毛が葉の縁や表面に散在していて触ると少しざらつきます。可愛い花で草むらに小さく咲いていました。しかし、学名が長くないすか? 和名はナンコウツボグサとなっていました。